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業界を取り巻く環境

業界を取り巻く環境

現在、日本は世界的にも類をみない高齢化社会に直面しています。その中で、医療介護に関する業界を取り巻く環境も劇的な変化を遂げています。年々、増え続ける医療費・介護費に国の財政は圧迫され、医療介護報酬は減少していく一方です。とりわけ、介護福祉士の処遇は改善傾向にあるものの、まだまだ、低い水準で若い世代が積極的に目指すような仕事にはなっていません※1。果たして、このまま医療介護業界は魅力のない業界となるのでしょうか?そこで、医療介護業界を取り巻く現状を見ていきながら、魅力的な業界となる可能性、明るい未来への可能性についてお話しします。

サービスの質・個別性が経営・収入の差に

医療介護業界で行われるサービスは、基本的には医療報酬・介護報酬といった国によって決められた単価でしか収入を得ることができません。そのため、この報酬が変更されると収益に大きく関わっていきます。前回の介護報酬改定でも大幅な減少がみられました。高齢化社会が進み、医療介護費が国の財政を圧迫して行っている現状から、この傾向は今後も継続することが予想されます。病院や施設の収入はもちろん職員の給与に影響されますので、経営の苦しい職場では、厳しい状況になるかもしれません。

しかし、逆を言えばサービスの内容によりかなり経営状態に差がでることが予想されます。戦時中の貧しい時代を生き抜いてきた高齢者と違い、団塊の世代がサービスを利用することになると、よりサービスの質、個別性を重要視されるでしょう。報酬に左右されない魅力的で、ニーズに合うサービスを提供できれば、他と差をつけることができます。そのような場所でしっかりと業務に取り組むことができれば、やりがいのある仕事もでき、収入も見込める可能性があります。

外国人労働者の参入とIT化

収入面の他にも医療介護の現場は刻々と変化して行っています。近年、医療介護業界では人材不足を解消する手段として、外国人の就労を進めてきました。今までは経済連携協定を結んだ、東南アジアの看護師や介護士を受け入れが多い現状でした。しかし、平成28年11月には在留資格に介護福祉士が認められ、より多くの外国人労働者が医療介護分野にやってくる可能性があります。また、人手不足解消として、もう一つの目玉は介護ロボットの普及です。今の所あまり普及しているとは言い難いですが、内閣府の調査によると、6割近くの人が介護ロボットを使ってみたいというデータもあります※2。厚労省から導入施設への補助などもあり今後の普及が示唆されます。このように、今の現場の状況と大きく変化する日も、そう遠くないかもしれません。

「地域包括ケアシステム」推進による在宅支援の広がり

現在の医療介護のトレンドは在宅支援です。医療費や介護費の削減のために、できるだけ長く在宅で自立した生活を送ってもらうことが一番です。そのために、国は住み慣れた自宅で住み続けられるような仕組み作りである、「地域包括ケアシステム」の構築を推進しています。国の施策だけでなく、実際に、在宅で最後を迎えたい、在宅で介護を受けたいという人が多いのも現状です※3。そのため、どこで働くにしても、医療介護業界では在宅生活を見据えたアプローチをおこなう必要があります。私は在宅医療や在宅介護の経験がありますが、昔より圧倒的に急性期などの大きな規模の施設とのやりとりが増えています。つまり、以前は在宅サービスなどとは連携をそれほどしなかったような施設でも、しっかりと在宅のサービスと連携を取っていくことが求められているのです。高齢化社会が進む現状では、より一層、施設から在宅へと医療介護業界の流れがシフトしていくと考えられます。しっかりと在宅を見据えたサービスを行うことで、より専門職としても事業所全体としても活躍することができるでしょう。

以上あげたように、世界にも類を見ない高齢化社会が進む日本では、医療介護業界の現状は、急激に変化して行っています。変化に対応できるように、常に世の中の情勢にアンテナを張っておき、自分の立ち位置を確認していくことが大事になります。ぜひ、今回紹介したような医療介護業界の現状を参考にしていただければ幸いです。

※ 1 厚生労働省「平成27年度賃金構造基本統計調査」より
※ 2 内閣府「介護ロボットに関する特別世論調査」より
※ 3 内閣府「平成27年度版高齢社会白書」より

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